自治体のAIアプリづくりに、共通の土台を。AI開発・運用基盤〈源内〉を、誰でも触れる実験場〈ひふみAI〉として公開します

nice2have合同会社は、自治体職員のためのAIアプリ開発・運用基盤 〈源内(げんない)〉 を、どなたでも自由に体感・実験できる開かれた場 〈ひふみAI〉 として公開しました。
URLは 123ai.nice2h.com です。アカウント登録の前に、まずは「触ってみる」ことから始められます。
〈源内〉は、言葉で説明されてもピンとこない
「自治体のためのAI活用基盤です」——そう言われても、多くの方は最初、こう思うはずです。
- 源内って、結局なに?
- どういうときに使うと、うれしいの?
- そもそも、どういう仕組みで動いているの?
これらは、資料を読んでもなかなか伝わりません。実際に自分の手で動かして、はじめて「ああ、こういうことか」と腑に落ちる種類のものです。
だから私たちは、説明を読んでもらう前に まず触ってもらえる場所 を用意しました。それが〈ひふみAI〉です。
〈ひふみAI〉── 源内を「まず触ってみる」ための場所
ひふみAIは、源内を見たことも触ったこともない人が、最初に体感するための場所です。
名前は「1・2・3」を和語で読んだ「ひふみ」から取りました。壱弐参(ひふみ)という和数詞には、古くから「物事の始まり、最初の一歩」という響きがあります。難しそう、専門家向け、という身構えをいったん外して、誰でも気軽に最初の一歩を踏み出せる場所であってほしい。そんな願いを込めています。
ここは製品を売り込む場ではありません。とにかく一度、自分の手で動かしてみてほしい。 そのための実験場です。

自治体職員の方は、lg.jp のメールアドレスで無料で試せます
ひふみAIは、lg.jp ドメインのメールアドレスをお持ちの自治体職員の方なら、無料でご登録いただけます。
トップ画面の「アカウントを作る」からメールアドレスとパスワードを入力すると、確認コードがメールで届きます。それだけで、源内をご自身の環境で触っていただけます。

「まず職員自身が触ってみて、現場で使えそうか確かめる」——そんな小さな一歩から始められるように設計しています。
その先にある〈源内〉── 自治体のAIアプリを支える共通基盤
ひふみAIで体感できるのが、AIアプリ開発・運用基盤 〈源内〉 です。
ここで大事なのは、源内は「指示すれば勝手にアプリができあがる魔法の箱」ではない、ということです。源内の価値は、「こういうAIアプリを使いたい・作りたい」と思ったときに、源内の作法に沿って用意すれば、面倒な“土台づくり”をまるごと肩代わりしてくれる ところにあります。
認証やユーザー管理、入力画面(フォーム)の用意、実行履歴やログ、利用制限・予算管理——AIアプリを“業務で安心して使えるもの”にするには、本来たくさんの周辺機能が必要です。源内はそれらを共通基盤として最初から備えています。だから現場や開発者は、「何をやりたいか」だけに集中できます。
名前は、江戸時代の発明家・平賀源内にちなみました。あるものを組み合わせ、新しいものを次々と生み出した人物の名を、「現場が自分たちの道具を作り出す」ことを支える基盤に重ねています。
源内を使うと、うれしいこと
- やりたい処理だけに集中できる — 認証・画面・履歴・予算管理といった“周辺の作り込み”は源内が用意済み。AIアプリの「中身」だけを考えればよくなります。
- 画面づくりを毎回やらなくていい — 入力の形式(リクエスト形式のJSON)を決めれば、入力フォームは源内が自動で生成。APIごとに専用の画面を毎回つくる必要がありません。
- 作ったら、すぐ現場で使えて運用できる — チーム単位で公開・権限管理ができ、実行履歴・ログ・利用制限・予算管理まで基盤側が面倒を見ます。
「外注して数か月待つ」でも「既製のノーコードツールの制約に業務を合わせる」でもない。自治体が、源内という共通の土台の上で、自分たちのAIアプリを素早く形にして運用していく——その第三の道を支えるのが源内です。
どういう仕組みなのか ── 源内は、AIアプリを「束ねて、つなぐ」基盤
源内の上でAIアプリを手早く用意できるのは、内部がとてもシンプルな考え方でできているからです。少しだけ仕組みを覗いてみましょう。
源内では、AIアプリを 「チーム」 という単位で束ねて管理します。そして、ひとつひとつのAIアプリは、たった2つの要素の組み合わせでできています。
- 入力フォームの定義 — 利用者にどんな項目を入力してもらうか
- 処理を行うエンドポイント — 実際にAIが動く「接続先」
この2つさえ指定すれば、源内の画面の中で“ひとつのアプリ”として動き始めます。実際の登録は、次のような流れです。
1. チームをつくる
管理者でログインし、[アカウント] → [チーム管理] からチームを作成します。

2. アプリを登録する
チームを選び、[アプリの作成]へ。ここで、そのAIアプリの「中身」を指定します。
| 項目 | 何を入れるか |
|---|---|
| アプリ名 | 画面に表示される名前(例:申請受付アシスタント) |
| エンドポイント | 実際に処理を行うAIの接続先URL |
| APIキー | その接続先にアクセスするための鍵 |
| 説明・使い方 | 利用者向けの案内文 |
| 公開状態 | 「公開」にすると使えるようになります |
エンドポイントとAPIキーは、源内が用意したものでも、外部で作ったAI機能のものでも構いません。「源内の外で動くAIアプリ」も、ここに登録するだけで源内の中の“ひとつのアプリ”として使えるようになります。
3. 入力フォームを定義する
「利用者にどんな項目を入力してもらうか」を、小さな定義文で指定します。コードを書くわけではありません。たとえば「質問」という入力欄をひとつ用意するなら、こう書くだけです。
{
"question": {
"type": "text",
"title": "質問",
"desc": "なにか入力してください。",
"required": true,
"max_length": 1000
}
}
源内は、この定義を読み取って入力フォームを自動で組み立てます。
4. 保存して、使う
保存すれば完成です。あとは利用者がフォームに入力して実行するだけ。結果はそのまま画面に表示されます。
この一連の流れが、源内の“仕組み”の核心です。 「入力フォームの定義」と「処理を行うエンドポイント」を組み合わせれば、ひとつのAIアプリになる。利用者の側は、難しい仕組みを知らなくても、出てきたフォームに入力して実行するだけ。登録された部品を組み合わせてアプリの形にする源内は、“あるものを組み合わせて新しいものを生み出す”平賀源内の発想を、AIアプリづくりに持ち込んだものです。
源内が、最初から肩代わりしていること
「エンドポイントとフォーム定義を登録するだけ」で済むのは、本来ならアプリごとに作り込まなければならない“土台”を、源内があらかじめ用意しているからです。
| 源内が最初から持っているもの | 自作するとどうなるか |
|---|---|
| Cognito/SAML認証・ユーザー管理 | 自前で実装・運用 |
| チーム(テナント)単位のアクセス制御(外部アプリをチーム単位で公開/権限管理) | マルチテナント権限を自前設計 |
| リクエスト形式JSON → フォームUIを自動生成 | APIごとに専用フロントを毎回作る |
| 同期/非同期(ポーリング)・ファイルbase64・会話履歴 の共通プロトコル | アプリごとに毎回作り込み |
| 実行履歴・成果物(artifact)ファイル管理・ログ・利用制限・予算管理 | 全部自前 |
| チャット/翻訳/画像生成/ダイアグラム等の汎用アプリが付属 | ゼロから |
これらをすべて自前で用意しようとすると、ひとつひとつが独立したプロジェクトになりかねません。源内はこの土台を共通基盤として提供するので、現場は「やりたいこと」そのものだけに集中できます。
なぜ、自治体職員のためなのか
自治体のDXは長らく、「ベンダーに外注する」か「汎用ツールの制約に業務を合わせる」かの二択になりがちでした。前者は時間とコストがかかり、後者は自治体特有の業務にうまく噛み合わないことが少なくありません。
その間に、「自治体の現場の人が、自分で、安全に作れる」 という選択肢が、日本にはほとんど存在しませんでした。源内は、まさにこの空白を埋めるために生まれました。
nice2haveはこれまで、約40の自治体とDXの現場でご一緒し、行政文書を読み解く〈GovLens〉、クラウドコストを最適化する〈OptSight〉を提供してきました。源内は、その延長線上で「分析・可視化」から一歩進み、現場が自ら“作る” ことを支える基盤です。
安心して使える設計を前提に
行政の現場で使われることを前提に、源内は安全性を土台から設計しています。AWS東京リージョン上で稼働し、事前に検証済みの構成(IaCブループリント)を用いることで、セキュリティを担保したまま素早くアプリを立ち上げられます。ISMAPをはじめとする行政の調達要件も視野に入れて整備を進めています。
「現場が手軽に作れる」ことと「行政として安心して使える」ことを、両立させることを目指しています。
まずは、触ってみてください
ひふみAIは現在、β版として公開中です。lg.jp ドメインのメールアドレスをお持ちの自治体職員の方は、無料でお試しいただけます。
説明を読むより、一度動かしてみるのが一番早いと思います。源内がどんな体験なのか、ぜひご自身の手で確かめてみてください。ご意見・ご感想は、今後の改善に活かしてまいります。
nice2have合同会社は、自治体のDXを「外注するもの」から「現場が自分で進められるもの」へと変えていくことを目指しています。